ターナー色彩株式会社

WEBマガジン「アクリル絵具の現場」

vol05:岩崎奈美
第26回損保ジャパン美術財団 奨励賞 ぬくもり 第27回上野の森美術大賞展 入賞 ぬくもり 第55回新世紀賞 ひととき

ーアクリル絵具の好きなところ

道具の使い方により、水彩画のような表現もできます。メディウム、モデリングペーストやペインティングナイフを使い、盛り上げのある重厚な表現や、水をたくさん使用すると、透明感のある軽さのある表現も出来ます。

下地材は様々で、布、紙、スチロール、木材、金属、石、ビニール、アクリル板などになめらかに描けます。

強い臭いも無く、水で洗えるので片づけがスムーズです。

コラージュもでき、オイルパステル、パステル、ペン、色鉛筆も併用して順番を考えながら使うと楽しいマチエールができます。

ー制作での表現方法

アクリル樹脂ならではの、アクリル板を置いたような、オーガンジーをまとったような半透明の皮膜をつくることができます。まず、絵具とゲルメディウムを混ぜた半透明の絵の具をつくります。そして、しっかりと描きこんだ作品の上に塗り、とじこめます。

それからまた物や色を拾うように、絵具・オイスパステルで描き、ナイフ塗りやコラージュなどをしてマチエールをつくっていきます。さらにとじこめる作業、描きおこす作業をしながら精度をあげます。水中、大気、空気感をまとったような表現ができるので利用しています。

モデリングペーストは厚みができるので、ひっかき・型押しができ、乾燥後は彫刻刀で削ってレリーフの表現ができます。
その凸凹の上からパステル・オイルパステルでこすると凸の部分を活かしたマチエールができます。そしてゲルメディウムと併用すると、透明感のある厚めの皮膜と盛り上がり(レリーフ)が重なり、幅のある表現ができます。

さらに最初の方法と一緒に活用すると表現が広がります。このようにアクリル絵具はいろんな可能性を秘めたものだと思います。