ゴールデンアクリリックス
ゴールデンフルイド

AboutGolden

この日記はゴールデン社
aboutMarkGolden
更新履歴
2006年の日記
2006.11.27
冬支度
2006.3.28
試作品
2006.2.26
品質の対価
2006.1.31
絵具セット
2006.1.17
私と絵具
2006.1.19
アクリル絵具と宇宙服
何年も前のことですが、現代の素材の劣化に関するチャールズ・オスグッドの詩を聞いていました。この詩は新聞に掲載された記事に基づいており、その元になったのはスミソニアン博物館にいたマリー・ベイカー博士による素晴らしい論文です。ベイカー博士は論文の中でスミソニアン博物館において保管されていた宇宙服の劣化を記述しています。これらの服はあらゆる環境に耐えるように作られていましたが、僅か数十年の後にはバラバラになってしまったのです。残念ながら、オスグッドはこの詩において間違いを犯しています。それは、宇宙服が作られている現代の繊維や素材が劣化しているのだから、そしてアクリル絵具は現代の素材だから同じように劣化するという考えです。これは真実とは程遠いものですが、通念となってアクリル材料に関する議論を侵食し続けているのです。

「プラスチックとは本物の単なる安手のイミテーションだ」というイメージを払拭することはとても難しいことです。それはプラスチックの歴史には多くの極端な例があるからです。人々のプラスチックに対する印象は、環境に対する負の影響のためにさらに暗いものになっています。プラスチックはまったく劣化することなく地球上に永久に残存するというものです。私たちは、アクリルがプロのアーティストのための耐久性と永続性を持つものと信じています。私たちの研究結果や、他の研究結果がそれを証明しています。 そこで私も下手な詩を書いてみました (きちんとしたスタイルでは書けそうにありませんから)。

プラスチックの悪夢

先日、君のご高説を承って
僕はとても困惑したよ
プラスチックの宇宙服が壊れた問題さ
みんなシミさえつかないと思ってたのに

隕石やガスにも耐えるように作ったのに
宇宙線にも火炎にも、酸が降りかかろうとも
なのに今や博物館は驚きで一杯
あんなに注意深く作った服がその夜さえも耐えられない

冷凍保存もだめ、事態はさらに悪化する
それでも足りないかのように、君は呪う
僕たちの大切なモダン絵画を
プラスチックで出来ているなら、やがて滅ぶと

君に言おう、おかしいじゃないか
単に使い方が悪いのじゃないか
君が捨てるプラスチックが埋立地に一杯なら
そこへ行ってすくい上げよう、手に一杯

埋立地のプラスチックが分解しないなら
でもプラスチックの絵は待つことなく分解するなら
それを入れ替えるのは簡単じゃないだろうか
僕たちの絵を捨てて残ったものを使ったら

科学の間違いでオムツが分解しないなら
こう考えることはできないだろうか
新しいプラスチックを作ることも可能だと
それをキャンバスに塗ればファンタスティック!
オリジナルページに書き込まれた
アクリル絵具と宇宙服-続
2006.1.28 10:59 am
アクリルの永続性がサランラップに包んだ絵画のようなものなどと同等に見られることは、おそらく避けられないことだろうとは思います...しかし... その代わりに私は、ベネチアングラスやコロンブス以前のアメリカの石像、あるいはミケランジェロの大理石による凍りつくようなロンダニーニのピエタなどの永続性に、アクリル絵具を喩(たと)えてみる衝動に駆られます。 我々はまだまだそこまでは到達してはいませんが...そうしたゴールを目指して懸命に働いているのです、それが絵具メーカーとしての我々の責任であると信じています。我々が共に活動しているとプロの人たちが期待しているのは明らかだと考えています。 私たちはみな、プラスチックのアイデアを限界以上に使っているアクリル絵画をみてきました、そしてそれらはすべて素晴らしく、またこの材料を文字通りあるがままに使っています。 私たちはまた、みな、様々な作品がこうした材料を使って想像もしないような場所に使われているのを見てきました。ほとんど望むとおりのどのような姿にも外観を変えながら。 アーティストが彼らのアクリル画がまったくアクリルのようには見えないことを示してくれたときには、私は多いに失望したものでした。私はこの驚くべき素材が、そのあるべき姿において受け入れられることを望んでいたのです。しかし今、私はアーティストが次のようにいうのは賛辞だということを理解しています...彼らの作品が油彩やワックス、水彩、あるいは他の画材と混同される、ということを。 これはこの材料の本質であり美点でもあるのです。 注】ロンダニーニのピエタ:イタリアのミラノにある、ミケランジェロが84歳のときに着手した未完成の彫刻。ピエタはイタリア語で「悲哀」を意味し、死んだキリストを抱くマリア像を指す。ミケランジェロは生涯に4つのピエタ像を作っているが、一番若いときに作ったバチカンのサンピエトロ寺院にある像が最高傑作といわれる。
宇宙服の劣化原因を尋ねられて
2006.1.31 5:45 pm
これらの宇宙服を設計したときには、誰もそれを何十年も持たせることなど考えもしなかったのです。実は、このひどい劣化の本当の原因は宇宙でこの服が使われたからではなく、宇宙飛行士の操作訓練のためにプールで試験したことです。プールは塩素で満たされていました、そして当時は塩素や複合材料が互いに接したときの影響に注意を払う人はなかったのです。