ゴールデンアクリリックス
ゴールデンフルイド

Golden History

テクニカルインフォメーション
GOLDEN Artist Colors, Inc.
188 Bell Road
New Berlin, NY 13411-9527
Phone: 607-847-6154
Fax: 607-847-6767
E-mail: techsupport@goldenpaints.com
www.goldenpaints.com

 

ワニス 製品概要

ポリマー・ワニス(グロス)UVLS入り 製品 #07710

ポリマー・ワニス(サテン)UVLS入り 製品 #07715

ポリマー・ワニス(マット)UVLS入り 製品 #07720

 

※米国製品名と日本製品名が違いますのでご注意ください。

 本文では米国品名で説明しています。

米国での製品名

日本国内での製品名

ポリマー・ワニス(グロス)UVLS入り

グロスワニス

ポリマー・ワニス(サテン)UVLS入り

未発売

ポリマー・ワニス(マット)UVLS入り

マットワニス

 

商品説明

GOLDENポリマー・ワニスUVLS (紫外線安定剤) 入りは紫外線照射に対する保護効果を高めるために配合された水性アクリル・ポリマー・ワニスです。これにより退色しやすい画材に生じる色あせを遅らせる効果が得られます。ポリマー・ワニスはアクリル絵具のトップコートとして作られており、比較的柔らかいアクリル絵具層に除去可能な保護面を提供します。大部分のアクリル絵具より塗膜が硬質であるため、画面に埃や汚れがつきやすくなるのを防ぎ、ひっかき傷やすり傷や湿気に対する保護力が高まります。巻き取るなど、通常の取り扱いに耐える適度な柔軟性も備えています。屋内でのみ使用可能です。家具など、使用中に直接触れる面にはお勧めできません。

 

ポリマー・ワニスはアンモニアなどのアルカリ溶剤に溶けます。つまり、ワニスは簡単に除去することができ、画面を傷つけることなく長年の表面の汚れが一緒に取り除かれるのです。絵画の修復、クリーニングを試みる場合は、このような除去可能なワニスを使用することが有効な手段となります。

 

ポリマー・ワニス(グロス)は光沢のある仕上がりになります。ポリマー・ワニス(サテン)は一般のマット・ワニスと同程度の適度な光沢になります。ポリマー・ワニス(マット)は他に見られないほどのつや消しに仕上がります。それぞれのワニスをお互いに混ぜたり塗り重ねることで、光沢を望みどおりに調整することができます。ただし、マットとサテンのポリマー・ワニスは、一般のつや消しワニスと同様に絵具の暗い色を明るくさせることに注意してください。

 

ポリマー・ワニスは使用する前に必ず薄めてください。サテンおよびマット・ワニスに含まれるつや消し剤が沈降しないように(従来のワニスよりも)粘度を高く調整しているからです。それによって表面の光沢を一定に保ち、ワニスを塗布するときの泡の発生を最小限に抑えることもできるのです。通常の水性アクリル絵具では泡の発生が大きな問題ですが、ポリマー・ワニスは適度に薄めると乾燥前に泡が全て抜けます。

 

技術資料

接着:多孔質の脱脂した面であればたいてい接着します。

 

経年変化62.5μm厚さの被膜をUVA(紫外線)蛍光灯に400時間暴露した促進試験の結果、目に見える変色はありませんでした。溶解性は保たれます。

 

外観:乾燥前は半透明で、乾燥するとともに透明になります。

 

用途:アクリル用ワニスとして屋内でのみ使うことができます。Golden Mineral Spirit Acrylic Paints用の除去可能なトップコートとしても使用できます。

 

耐薬品性/耐水性ASTM D 1308オープン・スポット・テスト、非吸湿性面に150μmフィルム・アプリケータで塗布。

 

テストした薬品

結果

15

1時間

一時的な曇り

白化、つやが損なわれる

つやが損なわれる、柔軟化

 

イソプロパノール

白化、柔軟化

塗膜がなくなる

エタノール

塗膜の溶解

同上

つやが著しく損なわれる

同上

液体洗剤

つやが少し変化

同上

調理油

つやが少し変化

同上

 

塗布面積:筆塗りの場合、1Lあたり9.511.8平方メートル(400-500 sq. ft. per gallon)、スプレー塗装の場合、1Lあたり1924平方メートル(800-1000 sq. ft. per gallon)。

 

乾燥/硬化時間30分で触れられるくらい乾燥し、13時間で塗り重ねが可能。

 

柔軟性ASTM D 522試験方法Bによる21℃での円筒形マンドレル(心棒)巻きつけ試験では、75μm厚さの塗膜で10cm直径マンドレルの巻きつけ試験に合格しています(ASTM:米国試験材料協会、日本のJISに相当)。ゆるやかに巻き取ったり広げたりなど、室温での通常の取扱いには十分な柔軟性があります。ワニスの塗膜は10℃以下では脆くなりますので、その場合は曲げたり波打たせたりしないで下さい。温度や湿度による伸び縮みには耐久性があります。

 

光沢保持性UVA(紫外線)暴露試験機での400時間暴露結果では、ポリマー・ワニス(グロス)の初期光沢保持率は95%に達します。

 

硬度/すり傷耐久性:アクリル絵具に比べポリマー・ワニスはやや硬く粘着が少ないので、塵がこびりつきにくい表面になっています。ASTM D 3363、塗膜の鉛筆硬度試験、引っかき硬度HB

鉛筆硬度目安

6B - 5B - 4B - 3B - 2B - B

-HB-

F - 2H - 3H - 4H - 5H - 6H

サテンおよびマット・ワニスはグロスワニスに比べるとすり傷に弱くなっています。

 

つや消し剤:無定形シリカ

 

屈折率:アッベ屈折率計(Reichert Abbe Mark 2)使用、22℃において、グロス、1.3746;サテン、1.3798;マット、1.3797

 

除去性:家庭用アンモニアで除去できます(泡の出る製品や芳香性の製品は不可)。

 

樹脂:アクリルとスチレンの共重合体の溶液。

 

固形分23

 

鏡面光沢度:非吸湿性試験紙にフィルム・アプリケータで塗布されたときの通常数値。最初の数値は無希釈塗布の場合。2番目の数値は30%薄めた場合。

グロス                   サテン                  マット

20度角                 66, 56                     -                          - 

60度角                 87, 81                   6.1, 6.6                  0.9, 0.7

85度角                   -                          -                        13, 11.5

使用前に薄めること。筆塗りの場合はワニス3に蒸留水1で、スプレーの場合はワニス量が12に対し水1の割合で始めてください。

 

紫外線保護:ヒンダードアミン系光安定剤(HALS)および紫外線吸収剤(置換ベンゾトリアゾール化合物)。ゴールデン・ポリマー・ワニスUVLS入りの塗膜が厚いほど、保護効果も高くなります。

 

媒体:水

 

粘度:ブルックフィールドRV粘度計;1200-2500cps

 

水透過性ASTM D 1653テスト方法B、条件Cで透水係数16 perms(米国単位)。高湿度や低温環境に置かれても光沢低下(fog)や曇りを生じません。

 

ポリマー・ワニスの除去方法

ワニス除去とは非常に重要なプロセスであり、決して軽く考えてはいけません。扱いが不適当ですと、作品の画面が変化したり損傷することがあります。作品が特別に重要な場合や組成が不明な場合は特に専門の修復家に仕事を任せるべきです。しかし塗布が思ったように行かなかった場合など、時には作者がしてもよい場合があります。大切な作品からワニスを取り除く前に、何度もワニス除去を練習し技術を習得してください。

アルカリ溶液にゴールデン・ポリマー・ワニスは溶解します。最も一般的なものは家庭用アンモニアです。芳香性や泡が出る製品は洗剤が含まれている可能性があるので使用しないでください。

 

ワニス除去を始める前に、これから使う材料をよく見て、安全にうまくできる方法を考えましょう。ポリマー・ワニスの除去にはアンモニアを使うので身体を保護する適切な器具が必要です。防アンモニアマスク、ラテックスの手袋とエプロン、飛散薬品防止ゴーグルやフェイス・シールド、その他必要な保護具をそろえてください。また作業所は換気をよくしてください。

 

まず画面のごく一部で溶剤をテストするか、できればテストピースでテストして、ワニスの溶解性が十分か確認してください。ワニス除去によいのは、柔らかくて糸くずの少ない布(5050綿/ポリエステルのTシャツ生地などがよい)を使うことです。布をアンモニアにつけて十分に含ませワニスの面に広げます。できれば絵をテーブルや床などの水平な場所において作業してください。壁など、垂直面で作業しなければならない場合、アンモニアを含んだ布をワニス面に密着させておく工夫が必要です。いずれの場合も揮発を最小限にするため、広げた布全体をプラスチック板を使って覆うようにしてください。

 

一度に0.18u(2 sq. ft.)以上は作業しないようにします。大きな面積の作業は手間がかかってワニスを完全に除去するのが難しくなります。アンモニアを含んだ布を画面に広げて25分間置いてください。布の角を持ち上げ粘度を確かめます。塗膜が溶解していれば布は持ち上がります。布をはがして、アンモニアを浸したきれいな布で表面をやさしく叩いてワニスを取り除きます。力を入れすぎるとワニスの下にある画面を傷つけてしまいます。この手順を繰り返して、画面全体を処理します。画面全体を一度処理しただけでは、ワニスがいくぶんは残っているでしょう。ワニスが十分に取り除かれるまで先の手順を繰り返してください。あまりアンモニアを使いすぎると、絵具の層が膨潤することがあります。

 

© 2003 GOLDEN Artist Colors, Inc.