ゴールデンアクリリックス
ゴールデンフルイド

Golden History

TECHNICAL FORUM
YOUR ACRYKLIC MATERIALS QUESTIONS MEET TECHNICAL EXPERTISE




ゴールデン・テクニカルフォーラム-1

あなたのアクリル材料の疑問に専門技術者がお答えします。

ゴールデン社は作家の方々が当社の製品を使って何をしてどんな夢を試そうとしているのか知りたいと思っていますし、製品の技術的特性についての疑問にお答えしたいと考えています。
当社の使命は、現代絵画の手法だけでなく製品の化学的性質にも精通した作家や絵具配合技術者を通じ、専門知識を提供することです。できる限りユーザーと直接話し合い、独自のあるいは前例のないシナリオでお役に立ちたいと心掛けております。当社のホームページには何年にもわたる研究から得られた今までの情報がありますのでそちらへのご案内もいたします。
ここでは、電話応対からまとめたいくつかのご質問とお答えを掲載します。捜していた情報、あるいは新しい考え、プロジェクト、疑問などが出てくるかもしれません。是非ご活用ください。いつでも技術的なアドバイスを提供いたしますので、遠慮なくご連絡ください。
お問い合わせ電話番号(米国):1-888-397-2468
(一部、国内未発売製品の情報が含まれています。あらかじめご了承ください。)

1.キャンバスを木製パネルに接着するには、ゴールデンのどの製品が使えるでしょう?

2.ジェッソと下塗り剤とはどう違うのでしょう?

3.グロスメディウムやマットメディウムを仕上げワニスとして使えますか?

4.大きな壁画プロ ジェクトのために購入しなければならない絵具の量はどうしたらわかるでしょう?

5.コラージュのイメージにレギュラーマットゲルを塗ったのですが、乾燥後も曇って見えます。透明になるでしょうか?

6.遮断コート(isolation coat)とは何ですか、またなぜ必要なのですか?



1.キャンバスを木製パネルに接着 するには、ゴールデンのどの製品が使えるでしょう?

木とキャンバスの接着にはGOLDENソフトゲルをお勧めします。
必ずしも必要ではありませんが、接着性をできるだけ良くするためには貼り合わせるキャンバスと木枠表面の両方にジェッソを塗っておくのがよいでしょう。これでサイジングしたキャンバスで起こりやすいハジキを少なくできます。ジェッソ処理はキャンバスをあらかじめ縮めるので、接着工程で起こるシワを最小限にします。
まず、平らなテーブルや床にキャンバスを広げ、刷毛かローラーでソフトゲルを塗り、その上にボードを載せます。必要量ちょうどのゲルを塗るのは難しいかもしれませんが、塗りすぎるとはみ出ますので注意してください。
キャンバスは十分に平らで均一でなければなりません。両面を合わせたら、きつく押さえ込み、ひっくり返します。こね棒や手刷り用ローラーでゲ ルを滑らかに広げて空気を追い出します。はみ出したゲルはできるだけ取り除いてください。
もう一つの方法は垂直に行う方法です。パネルを壁に固定し(細長い板をパネルの裏に貼り付け、その細長い板を壁に貼り付ける)ジェッソを塗ります。予めジェッソを塗ったキャンバスを、ジェッソ面を外にして巻きます。巻いたキャンバスの上端をパネルの真上に貼り付けます(パネルの裏に折り曲げる 分の余裕を残す)。硬いパネルの上部(下方へ30cm以内)にソフトゲル・グロスを塗るとすぐ、巻いたキャンバスを開きながらゲルを塗った部分に貼り付けます。前述の方法と同様にこね棒や手刷り用ローラーでキャンバス面をこすって余分なゲルを追い出します。この手順を段階的にパネルの下方へ進めます。作業 が終了したら、残った縁(へり)部分をキャンバス釘やホッチキスで固定するか、キャンバスに重石を載せてめくれや浮き上がりがないようにします。大きなパ ネルではキャンバスに塗っている間にゲルが乾いてしまうので、この方法が便利です。
ゲルが乾燥したら、パネルを表返して折り返し部分を見てください。この部分もソフトゲルで貼り付ける必要があります。折り返しの長さはご自由に決めて結構ですが、各辺5cm程度は必要でしょう。
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2.ジェッソと下塗り剤とはどう違うのでしょう?

ジェッソは下塗り剤の一つと考えられますが、下塗り剤は必ずしもジェッソとは限りません。下塗り剤は、画面を思い通りの表面にするものです。 ゴールデンには2つの下塗り剤があります。アブソーベントプライマーとパステル用アクリルプライマーです。アブソーベントプライマー(白、キャンバス色の 2色)を、ジェッソを塗った基材に塗ると良質の水彩紙に似せた吸収性の面ができます。パステル用アクリルプライマーは、パステルが接着するように粗大粒子を混ぜた透明な製品です。多種類にわたるゴールデンのゲルやメディウムは作者の意図に応じて下塗り剤と同じように使えます。例えばマットメディウムやフ ルーイドマットメディウムは、基材が透けて見える「クリアジェッソ」として使えます。パミスゲルはそのまま使ったり、あるいは色と混ぜてテクスチャーのある下地を作ることができます。

ジェッソ2回塗りキャンバスに水で薄めたフルーイドアクリ ルを塗ったもの(左)
アブソーベントプライマー2回塗りキャンバスに水で薄めたフルーイドアクリルを塗ったもの(右)


ラックジェッソ、生キャンバス、ジェッソの上にゴールデンマットメディウム塗ったもの
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3.グロスメディウムやマットメ ディウムを仕上げワニスとして使えますか?

メディウムを画面に塗るということは、顔料を含まない絵具を塗ることと同じです。メディウムは光沢を均一にしますが、十分な保護にはなりません。その理由は、すべてのアクリルはむしろ多孔質であり埃がつきやすいからです。メディウムで表面を覆っても埃がたまるのを防ぐわけではありませんし、恒久的な膜になるのでクリーニング性の面でもよくありません。それに対しゴールデンのワニスは、犠牲コートとして再剥離ができるようになっており、なおかつ 紫外線保護にもなります。ワニス仕上げには、グロス、サテン(グロスよりも光沢が低い)、マットがあります。汚れがたまってきたら(アクリルの種類が異な るので汚れるのは遅い)、ワニスと一緒に比較的容易に剥がすことができ、新しく塗りなおして当初の深みを取り戻せます。
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4.大きな壁画を描かなくてはなりません。このプロジェクトのために購入しなければならない絵具の量はどうしたらわかるでしょう?

当社では壁画や大きな画面で一般に使われる色々な製品の塗り面積を試験しました。「写実的」な絵を描く場合は面が均一に仕上がるように筆塗りで描くことになります。平均的にみて、家庭用塗料を塗るような要領なら、製品1リットルで約9.5平米(400sqft/gal)塗ることができます。ゴールデンアクリリックスは家庭用塗料に比べて固いので塗り広げにくく、使用量は増えます。塗り面積に影響するもう一つのファクターは隠ぺい力です。透明性を意図して作られた絵具(キナクリドン色など)は下地を隠せません(時には23回の塗りかさねが必要)。壁画の各層を考慮することが重要です。下塗りの回数、絵具の塗り回数、遮断コート(後述)、仕上げワニスなどのすべてが概算のファクターです。また主となる色とその全塗り面積の概算も重要です。混色がどのくらいあるか、描画で自然に発生する塗り重ねがどのくらいかということも重要です。最終的には、ゴールデンのカタログをみて、各色の透明度表示を塗り面積概算に算入してください。
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5.コラージュのイメージにレギュラーマットゲルを塗ったのですが、乾燥後も曇って見えます。透明になるでしょうか?

一般論としては、なりません。コラージュや透明性が必要な作品にはマット製品はお勧めできません。そのような場合はグロス製品をお使いださ い。その上で光沢を低くしたい場合は、最後にマットやサテンワニスを塗ってください。
どのアクリル絵具でも未乾燥の状態では、水分が塗膜から蒸発してしまうまでは乳白色をしています。この曇りはアクリルの持つ性質であり、多くの場合、やがて消えるものです。しかし、アクリルが乾燥するのに十分な時間(塗膜の厚みや環境により2日から2週間)待ったのであれば、「乳白」や「も や」の原因はつや消し剤でしょう。もしそうなら、手の打ちようはまずありません。このようにして学習するのは作家にとってはつらい道です。つや消し剤は酸 化ケイ素の粒子で、塗膜の光沢を落としますが、特に厚く塗った場合は下に塗った色を覆い隠します。厚みがあるほどつや消し剤も多くなるので不透明感が増します。透明性が重要な場合は常にグロスゲルを使う方がよいのです。その上にサテンやマットワニスをいつでも後から塗ることができるのです。つや消しを最後 に薄く塗り重ねるだけで全体のぎらつき感を抑えることができ、なおかつマットゲルやマットメディウムの厚い層よりも透明感があるということを忘れないでください。
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6.遮断コート(isolation coat)とは何ですか、またなぜ必要なのですか?

色々な理由から、アクリル画にワニスをかける前に「遮断コート」を全体に塗ることをお勧めします。遮断コートはすべての吸収性部分をシールし てアクリルの被膜で覆うことで描画面とワニスを分け隔て、ワニスを剥離する必要が出たときに描画面の色が剥がれることを防ぎます。ワニスを取るような事態は絶対に起こらないとお考えの場合でも、遮断コートによりワニスを均一に塗ることができますし、画面の吸収性が一様でない場合はサテンやマットワニスの「霜降り(frosting)」を防ぐことができます。霜降りは、ジェッソを塗ったキャンバスなどの下地につや消し剤の入ったワニスが吸い込まれることで起こります。つや消し剤は吸収されずに表面に残ります。つまりワニス樹脂が取られてしまった状態です。そのまま乾燥すると、つや消し剤はもとの乾燥状態の不透明な白にもどります。遮断コートはワニスの吸収を防ぎ、均一なつや消し画面を作ります。
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