好奇心の危険性

Just Paintの次号の企画について話し合うたびに、技術スタッフは皆、プロジェクトが採用されることを心待ちにしています。作業にあたっては絵具の乾燥を数多く観察しなければならないことが多いため、企画は少なくとも1年前から始めるようにしています。

綿織物の支持体に関する記事を書くにあたり、まず実地調査の整理から始めたのですが、すぐに好奇心が頭をもたげ、まさに情報というウサギの穴に入り込んでしまいました。当社の作業と多くのさまざまな作家の作業を整理し、Just Paint第23号で才能豊かな絵画修復者James Bernsteinが執筆したキャンバス準備作業もおさらいしましたが、結局、好奇心には勝てませんでした。

たとえば、DuckRテープは元々接着剤を塗った綿織物で作られていたことからついた名前であり、duckはオランダ語で亜麻布のキャンバスを意味する「doek」に由来していることをご存知でしたか?「キャンバス」という言葉は、大麻を意味するラテン語のcannapaceus、後に麻織物を意味する古いフランス語の「canevas」に由来していることはどうでしょう?また、DuckRテープが銀色に塗られ、金属の暖房ダクトを密封するために使用されことでダクトテープと呼ばれるようになったことは?

Sarah Sandsが「油絵用キャンバスの準備」という記事を執筆してくれたおかげで読者は随分救われたことでしょう。いつもの事ながら、Scott BennettとSarahはGOLDENの実験的アクリル製品とWilliamsburg Handmade Oil Colorsのスペシャルエディションの新製品情報を提供しました(Oil Colorsは未訳)。

最後にJoyce Hill Stonerによる「イーゼル画の保存」という新刊本の簡潔な紹介文を掲載できて嬉しく思います。Joyce Hill StonerとRebecca Rushfieldは、7年間の歳月をかけ、79名の作家から支援を得て、これまでで最も完成度の高い芸術作品修復実務概論なるものをまとめました。我々と同じように好奇心のある方なら、この本はスタジオでの実務にとって「必須」の一冊になること請け合いです。よろしくお願いいたします。

Mark Golden

Golden Artist Colors社


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