Golden History

GOLDENカスタムラボ

カスタムラボは新素材を商品化するために日々実験に取り組んでいますが、その一環として、最近開発した製品をいくつかご紹介したいと思います。試作品ですので、商品化までにはまだ時間がかかるかもしれません。テクニカルサポート部のマイク・タウンゼントがこれらの新製品をチェックし、考えられる用途の出発点を提案します。ただし、これらはあくまでも出発点であることをお忘れなく。製品には当初想定した用途以外のさまざまな使い方があるということは作家諸氏から常々ご指摘いただくところです。これらの素材に関するご意見を当社のテクニカル・サポート部にお寄せください。

マイク・タウンゼントによる試作品チェック

ゲルとファイバーペースト


グラス・ビーズ・ゲル:この半透明の質感豊かな製品は水性メディウムにガラスビーズの固体を混ぜたものです。不活性なチタン酸バリウムガラスの持つ反射性が、膜を通して光輝効果を発揮しています。下地の色が製品の反射率と外観に影響します。イリデッセントパールやシルバーにグラス・ビーズ・ゲルを塗り重ねると光の遊びが生まれます。これは特にゲルを薄く塗ったとき、ちょうどビーズで均質の単一層を作ろうとするときに顕著です。


ナチュラル・ファイバー・ペーストナチュラル・ファイバー・ペーストは、緑がかった茶系の色相を持つ繊維質のシリカ/アルミニウム化合物を配合しているため、紙パルプを手で漉いて軽く圧縮したような感じです。簡単に塗ることができ、乾燥すると表面の風合いが増し、冷圧水彩画用紙とさほど変わりません。絵具のウォッシュやグレーズが質感の高い有機質の面にうまくなじみます。


オペーク・ファイバー・ペースト:白い繊維がこの製品に強度、吸収性、質感、独特の繊維感を与えています。不透明な固体は隠蔽力を高めます。簡単に着色でき、パレットナイフで広げることができます。乾燥した紙のような面にドローイング用画材やウォッシュがなじみ、複合材料の面白い効果が生まれます。ポリエチレンのプラスティックシートにオパーク・ファイバー・ペーストを一時的に塗って(訳注:乾燥後に剥がす)、紙のような「皮」を作ることができるため、ミクストメディア技法や彫刻的な用途に使うことができます。

 


セラミック・ミクロ・スフィアー・ゲル:独特の暖色グレーの微細な球体が、この不透明なゲルに石のようなざらつき感を与えています。明度の異なる固体がまだらに混ざっているため、絵具に混ぜると面白い効果が生まれます。被膜はモデリングペーストほど硬質ではありませんが、ライトモールディングペーストのようにスポンジ状でもありません。

 


グラニット・ミクロ・グラニュラー・ゲル:見た目にはセラミック・ミクロ・スフィアー・ゲルと似ていますが、こちらの方が黒っぽいため砂利やセメントのような感じが強くなります。テクスチャー感の強い膜がさまざまな色合いのグレーで彩られ、花崗岩さながらの印象を与えます。

 


ホワイト・ミクロ・グラニュラー・ゲル:こちらは白のバージョンで、明るく、白く、質感豊かで、やや半透明の面を作ります。色を加えればよくなじんで、白の絵具を加えるときとは全く異なる仕上がりになります。コースパミスゲルのざらざら感と似ていますが、明るいグレーの特徴はありません。

 


トランスルーセント・ロング・ファイバー・ゲル:透明感があるため絵具で着色しやすく、塗付面に塗り重ねることもできます。見た目は曇ったワックスのようで、他のテクスチャー感のあるゲルとは異なります。乾燥後の面に生じる繊毛のような細かい毛が有機的な印象を与えます。

 

特殊効果絵具


インターフェアランス・フルーイド・カラー:次世代のインターフェアランス顔料ができました。さまざまな色調の移行がこれまでよりもずっと印象的です。ターコイズ−バイオレット、ゴールド−グリーン、バイオレット−グリーンといった単色顔料を明るい色や白の上に塗ると、よりゆるやかに色が移行しますし、暗色と混ぜたり暗っぽい背景に塗り重ねると、インパクトの強い色の移行が起こります。
(注:顔料の特性による多重反射現象と光の干渉現象により見る角度が変わると明暗と色彩が変化する)

上から下へ:ターコイズバイオレット、ゴールドグリーン、バイオレットグリーン。インターフェアレンス顔料はフルーィドとゲルで製品化されている。



インターフェアランス・ゲル:新しいインターフェアランス・フルーイド・カラーを予め混ぜたゲルは、レギュラーゲル(グロス)の粘度で、顔料含有量が極めて少ないものです。この濃度では顔料の各粒子を取り囲む光波が増えるため、半透明性を保ちつつ色の移行が大きくなります。混ぜる色や下地の色によって、塗り重ねたゲルの輝度は影響されます。


フルーイド・イリデッセント・トランスルーセント・パール:この新しいキラキラ光る可視サイズの粒子を含むパールは、天然真珠の光沢を持ち、コーティングされたガラス片で着色されています。この個性的なパールにグロスゲルメディウムを混ぜてパールを分散させることも、半透明なグレーズ色の下地層として使うこともできます。

ヘビーボディカラー(ゴールデンアクリリックス)


スレート・グレーPBk 19 – CI# 77017):砕いた粘板岩の粉末が表現するのは、イギリスで採掘された伝統的なデービーズグレーに比べると緑みが少なく明度の低い半透明のグレーです。彩度の高い絵具を少しくすませるために使うこともできますし、下描き用に使うこともできます。弱い色ですので透明な絵具と混ぜると効果的です。より不透明なニュートラルグレーが持つような透明色を圧倒する強さはないからです。

ラピス・ラズリPB 29 – CI# 77007):合成のウルトラマリンブルー(化学的に同じ顔料)が生まれる前、絵具職人は地を這うようにして、誰も手をつけていない貴重なラピス・ラズリの鉱脈を見つては粉末にして画家のために耐久性のある青い顔料を作ったものです。合成の段階で何かが失われたためにウルトラマリンブルーがラピス・ラズリほど美しい色ではないのだと考える画家もいます。GOLDEN社のラピス・ラズリ(深みのある半透明の青い顔料)は、南アフリカで近年発見された鉱脈に由来しています。そのままの濃度で塗ってみて質感のある半光沢の色を表現するのもよし、お好きな水性メディウムに混ぜて深みのあるグレーズを作るのもよいでしょう。


クロミウム・オキサイド・ダークPG 17 – CI# 77288):ミドルグリーンを作るには、通常、メーカーか画家がブレンドしなければなりません。この単色顔料は、アースカラーなのにかなりきれいで不透明なグリーンを表現します。風景画家にとっては特に使える色だと思います。


ブラウン・オーカーPY 43 – CI# 77492):入手可能な上質の数少ない天然顔料の一つです(針鉄鋼は自然由来の無機酸化鉄です)。このくすみのあるミディアムダークブラウンの土性顔料はアンバー族の一つで、耐久性と不透明度にすぐれています。


トランスペアレント・ブラウン・アイアン・オキサイド PBr 6 – CI# 77492):この色は暗いバーントシェナに最も近い色ですが、アースカラーとは本来こうあるべきであるという概念を壊す色です。トランスペアレント・イエローやレッドアイアン・オキサイドをすでにお使いの方に是非お使いいただきたい色です。常日頃ブラウンはつまらない色だと思っていた人は、この色を使うと考えが変わるはずです。


マース・オレンジ PR 101 – CI# 77491):色彩学的に言うと、この不透明な黄色がかった赤の顔料は、マース・イエローとレッド・オキサイドを合わせた色です。この色がベネチアンレッドの側面を持っていることははっきりしています。このマース・オレンジは、マース(酸化鉄)顔料としては、非常に彩度が高いです。


マース・ブラウンPBr 6 – CI# 77492):このダークチョコレートブラウンの顔料は、ローアンバーやバーントアンバーよりも明度が低いです。ほとんどのマース顔料と同様、マース・ブラウンは不透明度に優れています。また、黒に近いため、絵具と混ぜるときに黒の代わりに使って明度と彩度を低くするには便利な色です。

上記製品を購入ご希望の方は当社カスタマーサービス部607-847-6154(米国電話番号)にお電話ください。

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