アクリル美術大賞展
'07作品募集
主 催:日本アクリル美術協会
事務局:中村義正
    〒654-0075 神戸市須磨区潮見台町3-6-3
    TEL・FAX078-733-7867
後 援:ターナー色彩株式会社 
協 力:兵庫県立美術館王子分館 原田の森ギャラリー
ご挨拶・審査員のことば
入選作品一覧
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'07応募記録
応募総数:248点|応募者数:183名
入賞作品:17点|入選者数:113点
ご挨拶
<アクリル美術大賞展 2007>はアクリル絵具のさまざまな可能性を活用し、新し
い表現技法の向上を図ることを目的としている、日本アクリル美術協会の活動とし
て開催された第一回目の絵画作品のコンクールです。作品の審査には下記の二人の
美術評論家と、一人の作家の三人構成で実施しました。



審査員のことば
伊藤 誠 (美術評論家連盟 会員)
大賞をはじめとする受賞作及び入選作は別途発表の通り。ところで、今回新たに設けられた本展の趣旨なるものを私は次の二点と受け取った。一つは制作上でのアクリル絵具特性の打ち出し。二つめは作品が訴えかけてくる美術性の尊重。その比重は当の作品との出会い次第であるが、心しなければならぬのは、現代の美術作品 ではアクリル絵具を特別と考える傾向は皆無に近い事だろう。審査前に審査員間で話し合ったのは、
1.“当落”だけはハッキリ決めること。一人でも当選の挙手があれば他の二人が同意しなくとも、徹底的に話し合うこと。
2.当選作品の中で優秀と認められるものは ”賞候補”として別枠に置くこと。これも審査員全員の一致でなくとも実施すること。
3.出品は一点ないし複数点だったが一人一点入選を原則に当落時に審査員で厳しく話し合う(必ずしも一点と限らなくとも良い)こと。
以上の三点である。従って当落を決める一次審査にもっとも長時間を要した。 二次審査では”賞候補”に複数を許すかどうかを改めて議論し出品者の何人かは複数作品でも一人の作として切り離さぬことを許した。そして、大賞は一人なので賞候補の中から最高作として審査員がまず一人ずつ作品を選んだ。結果は三審査員の推す作品が一致せず違う三人が選ばれた。その推した理由を各審査員が述べ、お 互いが時間をかけて話し合い最終的に発表のように決定したのである。(ズバ抜けた作品が無かったことを証明する結果にもなった)。これはすべての賞が決まった後のことだが大賞受賞者が福岡から応募した女性と分かり、このことは色んな面で刺激になるだろうと私は思った。三次審査は惜しくも大賞を逸した二人を優秀賞五人の中に組み込み、同賞の後三人を賞候補上位から採って審査員合意の上で受賞者全員を決定した。その後寄託賞を同じく上位順で決めていった。 さて、第二回以後にどのようなフレッシュな面々が登場し新しい日本美術界へへ進出して今後活躍していってくれるか大変に楽しみである。


木村 重信 (兵庫県立美術館 名誉館長)
全国各地から248点の応募があり、その内17点が入賞し、113点が入選した。作品の水準はかなり高く、稚拙な絵は少なかった。 「アクリル美術」と称するコンクールであるから、アクリル絵具の特性を生かした作品を選び、紙や木、金属などを用いた作品を敬遠した。大賞は喜久田尚美(福岡)が得た。金魚を巧みに様式化し、人物をそえて虚空に配した構成が優れている。 優秀賞は5点。 舛谷 隆(福井)は白の、浅野 哲夫(大阪)は黒の主調色によって密度のある空間を構成し、釜 匠(大阪)の 精緻なリアリズムはトロンプ・ルイユによって虚構性を増幅する。北山 義明(兵庫)の心境風景は赤が刺激的であり、大槻 和浩(兵庫)のふやけた顔は点景の人物像が引きしめる。兵庫県芸術文化協会理事長賞の吉川 京介(愛知)の記号化された文字はユニークである。


中西 勝 (二紀会 常任理事)
何故アクリル絵の具を使うのか、という問題に対し、出品者はそれぞれ真摯に考え、自分なりの答えを示していたのではないだろうか。アクリル絵具に拘束 されすぎることもなく、自由な発想で、現代的なものや、個性がキラッと輝くもの などバラェティーに富んだ、多彩な作品が出品されていた。興味をもって作品を 観ることができ、充実した審査会となった。また、全国各地より応募があり、この コンクールの今後の発展が楽しみである。